観世音菩薩

慈悲の菩薩 観音菩薩とは

般若心経』では観自在菩薩(かんじざいぼさつ)ともいわれます。
現世利益があって美しいということで大人気の菩薩です。

観音菩薩は、観音というお名前の菩薩ということです。観音とは「音を観る」とあります。仏教を求める人が苦しむとき、その声(音)を聞いて(観て)守ってくださるのです。

仏教では「見聞一致(けんもんいっち)」という言葉がありますように「見る」のと「聞く」のは同じだと教えられています。ですから、「音を観る」と「音を聞く」とは同じです。
 
つまり、音とは、人々の苦しみの声のことで、人々の苦しみの声を聞いて、救いを与えて下さる菩薩なので観音菩薩といわれます。

阿弥陀如来の脇士

観音菩薩は多くの姿で現れ、仏教を求める人に現世利益をもたらすと説かれています。

一面二臂の聖観音が基本で、千手観音、如意輪観音、十一面観音などの六観音(七観音)や三十三観音など単独で祀られることも多いです。
観音菩薩のさまざまな姿の中でも特に有名な六観音は、六道の人々を救うと言われ、六道と以下のように対応しています。
1.地獄界:聖観音(しょうかんのん)……スタンダードな観音菩薩
2.餓鬼界:千手観音……絶大な力を持つ観音菩薩
3.畜生界:馬頭観音(ばずかんのん)……怒り顔の観音菩薩
4.修羅界:十一面観音……あらゆる方角が見える観音菩薩
5.人間界:不空羂索観音(ふくうけんじゃくかんのん)……羂索という投げ縄で苦しむ人を救う観音菩薩
6.天上界:如意輪観音……思い通りの宝を出し、煩悩を破する説法をする観音菩薩

浄土教では『観無量寿経』の説くところにより、勢至菩薩と同様、阿弥陀様の脇侍(きょうじ・わきじ)として阿弥陀三尊でまつられます。

悲華経』によれば、阿弥陀如来が出家さる前、王様だった頃、たくさんの子供がありました。
その長男が後に出家して観音菩薩となったと説かれています。

阿弥陀如来が出家して仏のさとりを開かれたあと、次に仏のさとりを開くのが観音菩薩だとも説かれ、多くの経典に、阿弥陀如来の脇士であると説かれています。

例えば密教のお経である『金剛恐怖集会方広儀軌観自在菩薩三世最勝心明王経』には、
無量寿如来は、諸の相好を具し、光明熾盛なり。仏の右辺に於いて、観世音自在菩薩あり
と説かれています。「無量寿如来」とは阿弥陀如来のことですから、その右側の脇士が観音菩薩だということです。

また、阿弥陀如来の分身であるとも説かれていますから、観音菩薩は、阿弥陀如来の化身なのです。観音菩薩は阿弥陀如来の慈悲の現れです。
阿弥陀様の助手的な働きをし、観音菩薩は大慈大悲を本誓とします。
智恵は勢至菩薩となります。
慈悲の「悲」と智恵の「智」をとって悲智、両面備えておられますので「悲智円満」といわれます。

観音菩薩は、阿弥陀如来の慈悲の現れですから観音菩薩の説く法は、「すべての人を必ず絶対の幸福に救う」という阿弥陀仏の本願です。
観音菩薩は、阿弥陀仏の本願を勧め、阿弥陀仏の本願を求める人を守る菩薩なのです。

阿弥陀様の化身と考えられ、冠に阿弥陀様の化仏を付けているのが特徴です。
十三仏の百ケ日導師、三十日秘仏の十八日仏という位置づけもあります。

観音様のご利益

観音様のご利益としては、『法華経』の中の『観音経』には七難を免れるとあります。
七難」とは、
1.火難
2.水難
3.羅刹難(らせつなん)(悪い鬼による苦しみ)
4.刀杖難
5.鬼難(死んだ者の霊による苦しみ)
6.枷鎖難(かさなん)(手錠や鎖でとらわれる難)
7.怨賊難
の7つです。この七難を免れるということです。そして観音を心に思い浮かべれば三毒を離れるとして、貪瞋痴の克服ができると説いています。

浄土教では、阿弥陀仏に救われた人には、阿弥陀仏は数え切れないほどの観音菩薩をつかわし、無数の観音菩薩は常にかげのように寄り添って護り続け、すぐれた友達になってくれると教えられています。
そして、阿弥陀如来に救われて極楽浄土の観音菩薩が持つ、蓮の台にに往生します。「一蓮托生」という言葉は、往生して仏さまと同じ蓮の台にいるということからきています。

そして救われた人々は苦しみ悩む人々を救うために色々な姿でこの世へかえってくることを、観音菩薩が三十三通りの色々な姿になって現れると説かれているのです。

お唱えいたしましょう

① 延命十句観音経

観世音南無仏 (かんぜーおん なーむーぶつ) 与仏有因 (よーぶつ うーいん) 

与仏有縁(よーぶつ うーえん) 仏法僧縁 (ぶっぽーそーえん)   

常樂我淨 (じょーらくがーじょー) 朝縁観世音 (ちょーねん かんぜーおん) 

暮念観世音 (ぼーねん かんぜーおん) 念念従心起 (ねんねん じゅーしんきー)

念念不離心(ねんねん ふりーしん)  

② オン アロリキャ ソワカ 

③ 南無大慈大悲観世音菩薩(三唱)

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