【エイリアン】と遭遇した圓應寺副住職三木英信

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初めて生きたワラスボに遭遇して興奮しました。

佐賀市のワラスボ公式サイトからの引用

ワラスボは、日本では有明海にしかいない、ムツゴロウと並ぶ珍魚です。
同じ種類の仲間が朝鮮半島・中国にも分布しており、太古の昔、日本とその地域が繋がっていたことを示す生物でもあります。
ハゼ科の魚ですが、腹びれが吸盤になっていること以外はハゼに見えないような外見をしています。
内臓や血管が透けて見える灰紫色の体と、凶暴そうな歯がむき出しになっている顔が、映画「エイリアン」に登場する宇宙生物に似ていることから「エイリアンのような魚」とも言われます。
干潟の表面に4~7個の入り口がある巣穴を掘り泥中に生息しているため、目は退化し、頭部にごく小さな点として確認できるのみ、鱗もほとんどなく、痕跡が残っているのみです。
満潮になると巣穴から出てきて、アゲマキなどの貝や、エビ・小カニ、小魚など何でも食べる肉食性です。
産卵期は6~9月で、巣穴の中に卵を産みつけ、ふ化するまでオスが卵の世話をします。


ワラスボは「スボカキ」という独特の道具で食用に捕まえます。
漁師さんたちは「潟スキー」と言われる干潟の上を自由に進むための大きなサーフィン状の板に乗り、この「スボカキ」という先端が鉤になった1.3mほどのナギナタのような道具で泥の中をかき回して、身体にひっかけてとります。
これはムツゴロウを捕まえる漁である「ムツカケ」とともに夏の有明海の風物詩です。
あんこうを捕まえるための網漁でも捕まえられており、年間の漁獲量は40トン程度です。


ワラスボの名前の由来は、稲わらを束ねて作る筒の形に似ていることから「藁素坊」と考えられています。
梅雨から夏場にかけては活動も活発になり漁も盛んで、新鮮なものは刺身・みそ汁・握り寿司・味噌焼き等にして食べることもあります。
一般的には干潟の泥臭さが残るため、内臓を取って干物にして食すことが多く、あぶってお酒のつまみにしたり、ふぐのひれ酒のように酒に浸した「すぼ酒」として呑むこともあります。
干物を煎じて粉にしたものは「もくさい」と呼ばれご飯にかけて食べると美味です。

首を切っても生命力が強いので動きまくりです。さすが「嫁泣かせ」と地元で言われるだけの食材。ブツ切りにして臭みを無くすためにぬめりを取って、甘辛く煮つけました。
タラを煮つけるときのような味付けです。


美味しくいただきました。


次回は生姜を加えてみそ汁に挑戦したいと思います。鯉コクのようなお味だとか。

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