〈プロフィール〉
中村学園女子高校 出身
筑前琵琶保存会会主、寺田蝶美師に師事。
博多蝶美会の一員。
2021年4月4日圓應寺福娘をします。
圓應寺さんとの「縁」と「お寺について思うこと」
圓應寺さんとのご縁は圓應寺で開催されたイベントによんでいただき、博多蝶美会の一員としてイベントで演奏させていただいたことです。
私にとってお寺は、仏様を拝んだりする場所で、お墓や位牌を管理している場所のイメージでした。神社には、おみくじを引きに行ったり、お参りする目的などで一年に何度も行くことがあります。それに比べると、お寺には一年に一度行くか行かないかでした。でも、圓應寺でのイベント参加をきっかけにお寺では多くのイベントが行われていることを知り、お寺への印象が変わりました。
今までは、お寺に行く機会が少なかったのですが、お寺に行くことは嫌いではありませんでした。住職さんがお話ししてくれる法話は、初めて聞くことばかりなので毎回とても勉強になっています。わかりやすくお話ししてくださるので、幼いころの私でさえも、理解することができていました。また、納骨堂へ行くと、ご先祖様に会えた気持ちになり、手を合わせるとご先祖様とお話しできているような気持ちになれるので心が安らぎます。
今、自分が生きているということは、ご先祖さまがあってのことだと日々思っております。なので、お寺には御先祖様との縁をつないでいただく場を作っていただきとても感謝しています。 私は今まで、お寺と神社の違いについてよくわかっていませんでした。でも、今回のイベント参加を通して、その違いについて調べてみると、とても深い歴史があることがわかりました。
まず、昔はお寺の中に神社があったということにとても驚きました。昔は、お寺が信仰する仏教と、神社が信仰する神道を重ね合わせた、神仏習合という考え方のもと、現代とは全く違う形で成り立っていたそうです。普段私たちは、お寺と神社は別のものとして意識していますが、そういった歴史を考えてみると、また違う角度からお寺を意識することができそうだなと感じ、お寺への興味が以前と比べて深まりました。
圓應寺は浄土宗のお寺ですが、調べてみると、仏教には数え切れないほどの宗派があることがわかりました。仏教は紀元前からの歴史を持っている宗教で、現代に至るまで、様々な分岐を辿ってきました。なので、日本で信仰されている仏教と、海外で信仰されている仏教では全く信仰が違ったりするようです。
私が修学旅行で行った清水寺や銀閣寺、他の有名なお寺を調べてみても、その宗派はお寺によって違います。私がそれぞれの宗派を理解できるまでは、まだとても長い時間がかかりそうですが、こういった仏教の歴史や背景を理解することで、ご先祖様への感謝の気持ちをより持てるようになったり、ご縁といったものがやってくるようになったりするのだろうなと思えます。
私たちが生きているこの現代は、ご先祖様の努力があってこそのもので、そういったご先祖様に感謝の気持ちを述べることのできる場がお寺なのだと思っています。
今回のイベントに参加したことは、今までほとんど意識してこなかったお寺のあり方や仏教についてなど深く意識することができる機会になりました。現代の日本では、普段の生活で宗教を意識することはあまりないと思います。ですが、このようなイベントは宗教への理解を深めるものとしてとても意味がある物だと思います。実際、街を歩いていて、お寺を見かけたら、ちょっとお参りして行こうかな、と思います。
筑前琵琶の師匠 寺田蝶美さん